ワシントン、 2023年11月28日–日本は、世界銀行多国間投資保証機関(MIGA)が2023年2月に立ち上げたウクライナ復興・経済支援(SURE)信託基金に追加で200万ドルを拠出した。これを受け、日本のSURE信託基金への拠出総額は2,500万ドルに達した。
MIGAは、ウクライナでの保証発行を可能にするため、2023年2月に日本をアンカードナーとしてSURE信託基金を設立した。短期的には、MIGAは貿易と必需品への資金提供、中小企業への信用と流動性の維持、そして国の経済に重大な影響を与える厳選された実物セクターのプロジェクトを支援するための保証を発行する。長期的には、MIGAは実体セクターに政治リスク保険(PRI)を大規模に提供し、戦後復興の支援にも尽力する。
「SURE信託基金に対する日本政府の揺るぎない支援に感謝いたします。これにより、MIGAは戦争中のウクライナ経済に重要な支援を提供できるようになります。」とMIGAの俣野弘長官は述べた。「MIGAは保証をレバレッジし、民間セクターが同国でビジネスを行えるように活動して参ります。」
日本は同基金をリードする立場として、ロシア侵略によってうけた経済への影響を乗り越えるためウクライナを支援し、民間資本を活用した復興を支援することに尽力している。
MIGAの保証は、戦時中のウクライナの民間セクターの存続と、紛争後の復興における民間セクターの関与を支援するという極めて重要なニーズに応えています。日本は民間資本の動員と地域での事業運営におけるMIGAの知見を大いに評価しています」と財務省 津田尊弘開発機関課長は述べた。「私たちは、MIGAがこの重要な取り組みを通じて保証を提供し、より多くのプロジェクトを実現できるよう、他のドナーにも参加していただくことを期待しています。
MIGAはウクライナへのクロスボーダー投資を積極的に推進支援してきた。ウクライナでは戦争が続き民間保険会社は政治リスク保険を提供できなくなっている。MIGAの保証は重要なリスク軽減ツールとして機能し、ウクライナの復興と再建のための民間セクターの事業と投資継続を保証している。
MIGAは最近、キプロスのUkrainian Industrial Property Holding (UIPH) Limitedに対し、M10工業団地プロジェクトへの株式投資と株主融資に対し、戦争や内乱のリスクに対して最長10年間で910万ドルの保証を発行している。
本信託基金は追加のドナーからの拠出により3億ドルに増加すると期待されており、これによりMIGAは貿易金融保証、紛争中の銀行準備金に対する保険、戦後復興支援のための政治リスク保険を提供できるようになる。ノルウェーとベルギーは今般本基金に拠出し、英国も拠出を決定している。
多数国間投資保証機関(MIGA)とは
世界銀行グループの一機関として新興途上国への外国からの直接投資を促進する機関として1988年に設立。送金・兌換での制約、政府による契約不履行、収用、戦争及び内乱などのリスク軽減を支援するとともに、金融機関向けに信用補完を提供している。創設以来、MIGAは123の発展途上国において1000を超えるプロジェクトを実施し、760億米ドルの保証を提供、156,000人以上の雇用を創出。
お問い合わせ:
ワシントン:
Elizabeth Howton、(202)458-5922、ehowton@worldbankgroup.org
東京:
多数国間投資保証機関 東京事務所, miga_tokyo@worldbank.org
詳細については、こちらをご覧ください:https://www.miga.org/migas-ukraine-response
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