年間新規保証額、総保証残高ともに過去5年で倍増
ワシントンDC、2018年7月X日― 世界銀行グループの多数国投資保証機関(MIGA)は、MI途上国への海外直接投資(FDI)を促進する目的で1988年に設立された。2018年は、MIGA設立30周年にあたる。MIGA設立当初は、政府開発援助(ODA)がFDIを上回っていたが、1994年にその規模は逆転、2016年には、FDIはODAの7倍となった。 MIGAは、民間投資家の発展途上国への投資にあたり、政治リスク保険と信用保証を提供している。民間による海外投資は、資金調達のみならず、民間の知恵を官が従来行ってきたサービスに活用するという重要な役割を果たしており、MIGAは、民間投資を途上国に呼び込むうえで重要な役割を担っている。
2018年度(2017n年7月- 2018年6月)は、過去最高となる53億ドルの保証を行った。関連投資額をあわせると、途上国に約179億ドルの投資が行われたことになる。MIGAの53億ドルの保証により、800万人が電力を、140万人が、電話サービスの利用が可能となり、投資先の国の税収及び手数料収入が14億ドル増加する見込みである。また、CO2eの排出を300万トン程度回避した。
MIGAが2018年度に支援したプロジェクトの約60%が 気候変動関連であった。また、国際開発協会(IDA)が、民間プロジェクトリスクを軽減し、低所得国や紛争影響国への民間投資の触媒とすべく創設したプライベート・セクター・ウィンドウ(PSW)を活用した初の保証も行った。
また、2017年は、低所得・中所得国への民間投資の直接支援で、国際開発金融機関のなかで第3位であった。
世界銀行グループでは、途上国の持続可能な成長を支援するための資金支援、専門知識、そしてソリューションをもたらすあらゆる手段を体系的に活用することを目指し、「開発のための資金の最大化」アプローチを展開しているが、MIGAはその中で重要な役割を担っている。てている。
「過去5年で年間新規保証額と総投資保証残高倍増することにより、800万人が新たに電気を利用できるようになるなど大きなインパクトがあった。」と本田桂子MIGA長官CEOは述べる。「加えて、MIGAでは、過去3年間で80億ドル超える資金を民間を中心に再保険に出すことができた。こうした手段を駆使し、効果的かつ効率的な開発支援を追求している。」
MIGAが保険を提供した主なプロジェクトは以下の通り:
- アフガニスタンのレーズン加工。年間1万5,000トンの生産能力を備え、同国の僻地の3,000戸の小規模農家と連携
- エジプトの太陽熱発電6件。一般家庭35万戸分に匹敵する電力供給
- ジブチの17階建ての最新鋭の省エネ型のオフィスビル。高性能の設備を備えたオフィスビル
- ミャンマーの6つの州と8つの都市にまたがる4,000キロの光ケーブルの敷設とメンテナンス
- シエラレオネの携帯電話ネットワークの拡大と近代化。通信タワー300塔の設置とネットワークの質と信頼性の改善
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MIGAは、新興国への海外直接投資を推進するため世界銀行グループの一機関として1988年に設立された。MIGA は、通貨の兌換や送金の制限、政府による契約不履行、収用、または戦争、内乱といったリスクの緩和を支援し、民間の投資家や貸手に信用補完を提供することでその使命を果たしている。
今年はMIGA設立30周年にあたる。過去30年間でMIGAは、途上国111カ国での845件のプロジェクトへの投資約500億ドルを直接支援した。
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